サルハシ ジユンコ
SARUHASHI Junko
猿橋 順子 所属 青山学院大学 国際政治経済学部 国際コミュニケーション学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2015/12 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 在日コリアン1世・2世女性のライフストーリーに見る時間表現の談話機能――文化談話分析からの考察 |
執筆形態 | 共同 |
掲載誌名 | 多文化関係学 |
巻・号・頁 | (第12号),21-37頁 |
著者・共著者 | ◎猿橋順子、髙正子、柳蓮淑、橋本みゆき |
概要 | 本稿は、在日コリアンのライフストーリーの中で、年号の参照において対照的であった二人の女性 (1世と2世) に注目し、彼女らが過去を語る上で時を示す語彙や表現にいかなる談話機能を付与しているかを分析する。分析手法は文化談話分析 (Cultural Discourse Analysis: CuDA) を用いた。結果、両者ともライフストーリーを語る上で年号への参照回数は多くないものの、国家レベルの出来事と共起関係にあった。また、その国家レベルの出来事は、各人のライフストーリーにおいて中心となる価値や意味に沿って参照されていた。年号に馴染みのある在日コリアン2世にとっては、年号への言及が語り手の個人的記憶を共有しない聞き手との接点として用いられることが抽出された。これは、反対に年号に馴染みのない人には差異の際立ちとなる可能性が指摘される。両者の語りの比較考察を通して、時間軸をはじめ時間の観念のレパートリーと、その機能の多様性が認められた。人々のライフストーリーを引き出したり、生活文化を理解・解釈する上で、この時間の観念の違いが影響することが示唆される。 |
researchmap用URL | https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmrejournal/12/0/12_21/_pdf/-char/ja |